飛沫防止用ビニールカーテン
日常のビニール製品製造現場の作業風景や、弊社の物作りへの取り組みなどをブログに掲載しています。
新型コロナウイルスが始まって、もうすぐ2年になろうとしていますね。これまでも飛沫感染防止用ビニールカーテンを作り続けてきましたが、また感染の拡大とともにご製作の依頼が増えているようです。使用の目的から短納期になるケースが多いのですが、弊社も感染防止のお役に立てるよう懸命にビニールカーテンを作っています。
高周波ウエルダーで折り返しの溶着をしているところです。
折り返し後の状態です。ビニールは、一般透明 厚み0.3mmを使用しています。
ハトメ加工が終わった所です。
丁寧に梱包して出荷します。弊社の特徴として、ビニールカーテンの材質と同じ軟質塩ビの薄いフィルムで包装しています。「可塑剤の移行」で製品が痛むのを防ぐためです。ビニールカーテンとは異なる材質のポリエチレン製の袋などに直接入れると、「可塑剤の移行」で、大袈裟に言えばビニールカーテンが溶けてしまいます。実際にはここまで行かないにしても、ビニールカーテンに薄っすらと模様が入ったりすることが入ったりすることがあります。
「可塑剤の移行とは」 出典:セミー工業(株)樹脂成型コラム2015年11月2日
プラスチックの成形品で市場に出てしばらくしてから発生するクレームのひとつに「可塑剤の移行」があります。これはプラスチック成形品と可塑剤の多く入ったゴムや塩ビを使った製品が長期間接触し続けると、その可塑剤がプラスチック成形品に移って劣化させてしまい、いろいろな不具合を生じさせる現象です。可塑剤というのは塩ビ等のゴム類や樹脂等に入っている添加剤のことです。ゴムや樹脂の柔らかさを維持するために配合されています。シーリング材や弾性塗料にも使われています。皆さん消しゴムを、プラスチックの筆箱や机の引き出しのプラスチックトレーの中に長期間入れっぱなしにしていたり、塩ビシートの床材の上にプラスチック製品を置いていて、久しぶりに動かそうとすると相手方のプラスチックにべったりと貼り付いていたり色が移っていたりしたことはありませんか? これは消しゴムや塩ビシートに含まれる可塑剤が染み出して相手方の成形品に移ってしまうために起こる現象です。